• 世界が一流と認めるドイツの黄金ルールを学ぶ90日間ヨーロピアンフラワーデザインプロ養成講座メール版

ススキの正しい使い方

こんにちは。
ドイツトップフローリストの堀江です。

季節はすっかり秋。

市場も秋の花でいっぱいです!!

 

この季節は紅葉の葉や
美しい実もの。

そして秋にしかない花材も多く
出てきて
フローリストにとっても楽しい季節ですね!!

 

 

そんな秋の代表的花材の

ススキ

を今日はテーマにしたいと思います。

ススキはお月見の時に飾ったり
古くから日本人にとって
馴染み深い花材ですね。

128731745037816203137_DSCF0577.JPG

ススキの 風になびく
優雅な弓のような形を見ると
風情を感じますね。

このススキ
どのように使用したら
ススキの魅力を最大限に生かせると
思いますか?

 

短く切らない

 

ススキの魅力は何と言っても
スッキリと高く伸びる茎から
流れるように広がる穂では
ないでしょうか?

 

ですからススキを短く切ると
その魅力が殺してしまうことに
なってしまいます。

では どのようなアレンジに向いているのか?

 

間違ってもコンパクトなアレンジに
短く切ったススキを入れたり
しないでくださいね。

ススキは 長く使いたいので
やはり背の高さのある
アレンジに入れたいですね。

IMG_4922-e1538482212147-900x1200.jpg

 

ちなみにこちらはある著名人に
贈られた豪華な誕生日プレゼントです。

 

私は今年はいつもの年より
ススキを積極的に使っているような
気がしますが、使い方は
長く使うのがポイントです。

その方がススキらしさを生かして
あげられるから。

アレンジを綺麗に仕上げるコツは

素材の個性を伸ばし
その花をより美しく魅せるよう
人間の技術を使うこと

 

人間の手が入ったために
その花の個性を殺してしまった

という事は、絶対に避けなければなりません。

その為に個々の花によって
正しい花の取り扱い方を
学ばなければならないのです。

 

ススキは長く使う

これは王道の使い方です。

 

正しく空間を取る

 

熱心なメール講座読者であれば

正しいところに正しい分量の
空間を取ることが必要なのは
お解りかと思います。

ススキは どの動きに該当しますか?

 

 

ススキは
直線的に上に伸び 外に広がる動き

 

ですよね。

この動きの植物はどこに空間が
必要なのか決まっています。

ドイツフローリストは
全種類の植物を5つのグループに
分類し それぞれのグループの花が
どこにどの程度の空間が必要か
決まっています。

ススキが属するグループ

直線的に上に伸び
外に広がる動き

花の 上 下 横に
広い空間が必要です。

IMG_E4455.JPG

 

ススキの周りにごちゃごちゃ花を
接近させるのは避けましょう

IMG_E4457.JPG

 

ススキの周りには
特に主張の大きい花は置かずに
広い空間を取りましょう!!

 

 

ここまで理解出来ましたか?

 

ススキは長く使い
穂のまわりは広い空間を取る。

 

こちら生徒さんの作品です。
IMG_E4308.JPG

 

植生的な交差のデザインですが
スタイル関係なく
この2点気を付けましょう!!

●長く使う
●ススキの周りに空間を取る

 

IMG_E4591 (2).JPG

 

 

花材の季節感に合わせる

 

という点も重要です。

ススキは秋のイメージの非常に強い
花材です。

 

花材には 季節のイメージが非常に強いもの
そうでもないものがあります。

例えば

チューリップは春のイメージが非常に強いもの

ヒマワリは夏のイメージが非常に強いもの

一方、ガーベラは季節のイメージが
非常に弱いものです。

 

胡蝶蘭もあまり季節のイメージはない花材です。

ガーベラなどの季節感のあまりない花材は
どんなイメージの花とも合わせやすいですが

ススキなど 季節のイメージが強いものは
その季節をテーマにすると
自然な仕上がりになります。

例えば、ススキなら「秋をテーマに」
秋らしく作成する。
コスモスなどの 同じく秋をイメージする
お花と組み合わせる。

または深い暖色系の秋色のお花と
組み合わせる等。

 

 

例えばチューリップは春の強くイメージ
させるお花なので
ヒヤシンスやスイセンなど
同じく春をイメージさせるお花と組み合わせる。

色もパステル調など春らしい色で
春をテーマにしたアレンジに仕上げる。

このように ススキの持つ季節感を
生かすと自然で美しいアレンジに仕上がります。

 

花材の持つイメージを生かす

 

ススキはどのようなイメージを抱かせる
花でしょうか?

 

・高貴な
・可愛らしい
・優しい
・ゴージャスな
・自然的な・・・・

多くの人は

自然的なイメージを抱くでしょう。

ススキは野や山に生えているイメージですよね

ですから 植生的なイメージで作成すると
しっくり馴染みます。

その花材が持つイメージをコンセプトにして
作成するのは 有効的な方法です。

ナチュラルに作成する

ススキは胡蝶蘭よりコスモスの方が
合うのもそんな理由からです。

 

今日はススキの使い方を
ご説明しました。

この季節手に入りやすいススキ
是非一度試してみてくださいね